友達に会いに行くフリして、あなたのクラスへ足を運んで。
あの笑顔を、あの姿を探しては、見つめて、ときめいて。
そう、あのころは、あなたしか、目に入らなかったんです。




love story of friends
『片思いの行方』





ひより(以下ひ)「しほーっ!!」


今日も、教室の入り口から、親友、しほを呼んで。
しほが駆け寄ってくる間を利用して。
愛しい人の姿を探す。
あっ、いたいたっ!!
いつものポジション、教室の、窓際。
たくさんの友達に囲まれて、笑顔を絶やさない。
あー・・・・今日も相変わらずかっこいい☆
なんてステキな笑顔をするの!!


しほ(以下し)「また今日も来たのー?どーせ、しほに用ないくせに・・・って、聞いてんの、ひよりっ?」
ひ「・・・・んもう、なんであんなにかっこいいの、鼻血もんっ!!ぶっ!!」
し「勝手にやってろよ、もう。今日、綾瀬君、昼休み中はずっと教室にいるみたいよ。」
ひ「そーなんだぁ。あー、外でサッカーやってる姿もかっこいいけど、ああやって、友達とばかやって騒いでる綾瀬君もかっこいい!」


そう、私中田ひよりは、親友春山しほと同じクラスの綾瀬たかとし君に、恋してますっ!!
片思い、だけど。
綾瀬君は、サッカー部の部長で、もちろん運動神経ばつぐんで、頭も結構良くて、外見とか、私の超好み。
というか、あの笑顔と笑い方ががたまらなく好きなのっ!!
今年の春にはまって、もう、月日は流れて冬。
私にしては結構、好きな期間が長かったりする。
でも、まだ一回も、話したことないんだよねー・・・。
ほら、私って、ひかえめだから?(笑)

私がしほと騒いでいるフリして、綾瀬君を見てきゃっきゃ言ってると、後ろから、肩をぽん、とたたかれた。
首だけ回して後ろに振り向くと。


し「あ、ゆり。」


そこに居たのは、もう一人の親友、西尾ゆり。
しほと並んで、私の、大切な大切な友達。
・・・ちょっと、毒舌入ってるけど(笑)


ゆり(以下ゆ)「あんたも飽きないわねー・・・。毎日毎日わざわざ階段降りて二階に来て、あんなんみてんの?性格もしらんくせに。」
ひ「だってかっこいいじゃぁ〜〜ん。」
ゆ「・・・どこが。名倉(ネ●チューン)みたい。」
ひ「はぁ!?それこそどこがじゃん!?」
ゆ「チビだし。」
ひ「それはゆりが背高いからでしょ!!私から見れば普通だもん。」
ゆ「肩幅せまっ。」
ひ「それはゆりが水泳部でいつも肩幅広い男子みてるからそう見えるだけじゃん!!」
ゆ「オレ様主義っぽい、あいつ。」
ひ「ゆりの好きな人だってオレ様主義じゃん!!」
ゆ「違うよ、たくみはオレ様主義じゃなくてオレ様様様主義。しかも好きな人には変わりないけどあんたと違って私は両想いですから。ってか彼氏ですから。」


しほ、ゆりの発言に腹抱えて笑ってる。
そんなにおもしろいか、親友に親友の好きな人ばかにされるとこ見て。
くそー、ゆりのヤツ、あとで痛い目見せてやる!!(と思って実行するが必ず失敗に終わる。)


し「それよりゆり、あんたは何用?」
ゆ「しほに貸した国語の教科書取りに来た。私五限目国語だから返して。」
し「あーっ!!ごめん、返すの忘れてた。ちょっと待って、今とってくる。」


しほは、教室の中に入って、自分の席に駆けていった。
すると。


ひ「あーっ!!」
ゆ「今度は何。」
ひ「綾瀬君・・・しほに話しかけてる。」
ゆ「そりゃ、クラスメイトだもん、話しかけるわそりゃ。」
ひ「違うよ、違う!だって、私らとしゃべったすぐあとに、しほに話しかけたってことは、私のこと聞いてんのかもぉぉ〜〜!!!『なんできてる?』とか、『あの子昨日もいたよね?』とか、『あのこ名前なんていう?』とか、『あの子何組?』と ゆ「ありえない妄想すんな。」
ひ「・・・・いやっ、30%ぐらいは可能性ある ゆ「んなない、せいぜい0.001%だな。」
ひ「・・・・ゆりひどい!!」
ゆ「ひどいのはおまえの妄想癖の方だ、このアホ妄想女王が。」


私がぶーぶー言ってすねてると、そこへ しほが帰ってきた。




・・・・・。


jは:pryjひゃl;ryjなrぽ!?!#?!?!?



な、な、な、な、なんと!!!
綾瀬君と一緒にぃぃぃぃ!!!!
なんで!?どうして!?
やっぱ、私のこと話してたのっ!?
ほーら、ゆりの野郎、私の予想だってあたるときあるんだぞっ!?
私の恋、やっと叶うかも・・・!!!
どんな言葉かけられるんだろ??

『中田さん、いや、ひより・・・俺、実はずっと前からひよりのこと・・・・。』

いやぁーーー!!だめだめ、こんなところで!!
みんなみてるじゃん!!!しかも、私たちまだ一回も話したことないし!!
ま、ま、まずは、お友達からぁぁ・・・・!!
そんなこと考えて、ドキドキワクワクしていたら。



綾瀬(以下あ)「ねぇねぇ、西尾。」



撃沈。


ゆ「ん?」
あ「これ、たくみに渡しといてくんねぇ?」
ゆ「え〜、こんぐらい自分でやんなさいよ。」
あ「いいじゃん、どうせこのあとたくみのクラス行くんだろ?」
ゆ「ったくも〜、しょうがないな。」
あ「さんきゅ〜♪」


あぁ・・・そっか、確か綾瀬君とゆりの彼氏、たくみ君は、大の仲良しってか、親友だったよね、同じ部で。
当然、ゆりと綾瀬君も仲良くなっちゃうわけだ、そりゃ。


し「くくっ・・ぷ、ぷぷ。」


しほの野郎、私の心見透かして笑いこらえてやがる。
怒りと残念な気持ちを抑えきれなくて肩を落としていたら。


あ「あ、えっと・・・中田さん?」
ひ「・・・・・。」
あ「・・・中田さん?」


んー、今、二回ほど綾瀬君に呼ばれたような。
はは、気のせい、気のせい。
ゆりの言うとおり、妄想癖直さなきゃなぁ〜・・・あっはは〜♪


ゆ「ちょっと、ひより!?反応しなさいよ?」
ひ「はぁ?」
あ「あの、すんません、中田さん。」



・・・私、綾瀬君に呼ばれてる?


hさhちじゃ」tぽはrと@hじゃ」ypじょあ!!!?!?!?!?

なんで?夢?


ひ「ひゃっ!?ひ、は、はい!?」
あ「あー、えっと、中田さんにも渡さなきゃいかんもんあって。」
ひ「はははは、はい!!」
あ「はい、これ。」


そう言って、綾瀬君が私に手渡したのは、小さなメモ。
な、な、な、なんですか、これ!?
愛のラブラブラブラブラブレター!?!?!?
まさかっ!?
私の妄想が正夢のように・・・・!?
ひゃっほーーーーいっ!!!!


あ「それさ、俺のダチからなんスけど。知ってる?一組の加藤正道。あいつさ、中田さんのこと結構マジみたいだから・・・・メールしてやってくれませんか?それ、正道のアド書いてあるんで。」


撃沈。(本日二度目。)



ひ「・・・・あーーー・・・。」
あ「悪いヤツじゃないんで、メールだけでもしてやってください、俺からもお願いしますっ!!」
ひ「・・・・はい、考えてみます・・・。」
あ「あざーっす!!じゃ、西尾、よろしくな?」
ゆ「今度ケーキおごんなさいよ。」
あ「んなことでケーキなんかおごんないわ、アホっ!!」


その言葉を最後にして、綾瀬君はまた、友達の輪に入っていった。






し「あっははははははは!!!!見て見てゆり、ひより、本気で落ち込んでる!!」 ゆ「あっちゃー・・・綾瀬も結構空気よめんやつだな・・・。」
ひ「・・・な、な、な、なんで・・・・。」
し「マジうけるっ!!どーせいきなり告白してきたらどうしよう、とか考えてたんでしょ!!!」


はいはい、どーせ、その通りですよ、ふんだ!!
放課後、マックにて。
私たち三人は、いつも放課後時間をつぶしているマックへ来た。
そして、今日の昼休みの出来事を、しゃべってた、ってワケ。


ひ「よりによって、なんで綾瀬君にこんなもの、わたされなきゃいけないのぉぉ〜!?」
ゆ「いいじゃん今日しゃべれたんだから。」
し「てか、ゆりって綾瀬君と仲良かったんだね〜。しほ知らなかった。」
ひ「あっ、そうそう、なんであんな仲よさげに!?しかも名字だけど呼び捨てにしてた、『西尾』って!!私、『中田さん』って呼ばれた・・・。」
ゆ「まぁ成り行き。たくみと綾瀬、親友だしね。」
し「サッカー部って、結構ダブルデートとか好きだもんね〜。どう?ひより、あんたまず先にサッカー部の彼氏作って、綾瀬と仲良くなってみれば?ひよりならできるよ!かわいいし。」
ひ「・・・私、あんたみたいに悪女になるつもりないよ、しほ。」
し「えっへー、ひより、悪女になるんだったらしほが教えたげる♪」
ひ「・・・いや、遠慮しとくわ・・・。」


そう、しほは悪女です、はっきり言って。
自分のこと名前で『しほ』って呼ぶんだけど、それが不思議なぐらいマッチングしてて。
そんな美人ってわけでもないのに、愛敬があって、モテる、すごく。
そのモテるのを利用して、悪女しちゃってます、本当。
小悪魔って程度かもしれないけどね。
まぁ、そんなやつだけど、ノリよくて一緒にいて楽しいし。


ゆ「ま、もうすぐクラス替えだし、来年同じクラスになれるかもよ?」
し「おっ、ゆりが珍しく、いいこと言ってる!!」
ゆ「うっさいわボケ。」
し「なははっ。」
ひ「・・・そうだよ、来年同じクラスになって、席近くになって、いっぱいしゃべって、もしかしたら告白されるかもしれないよね!?」
ゆ「あー・・・言わなきゃよかった、また妄想入ってる。」
ひ「あ、言ったな〜!?もし、そうなったらどうすんのよ!?」
ゆ・し「「ケーキワンホールおごったるわ!」」
ひ「おしっ!!」



絶対、絶対、ケーキワンホールおごらしてみせるんだから!!











あ「あ、中田さ〜っん。」
ひ「は、はいはいはい?」


クラス替えをしてから、二ヶ月半が経ちます。。
今は、昼休みです。
・・・・・なんと、本当の本当に、綾瀬君と、同じクラスになってしまいましたぁぁぁ!!しかもしかもしかもしかも♪
席めっちゃ近くってか斜め後ろですよ!?
なんですかこの近距離!!


あ「あのさ、 ??「俺と綾瀬、どっちの方が優しそう!?」


でた。
綾瀬君にいっつもくっついて回ってる、大木しょう。超俺様様様様様主義の自己中男。去年も綾瀬君と同じクラスだったから、二人とも特別仲が良い。でも、大木のことはしほから話聞いたり、噂で聞いたり、去年からいやがらせされたりと、私は超が三つつくぐらい、こいつのことが大嫌い。


で、こういう超困る質問を、平然とした顔で、いつもしてくる。


ひ「えー・・・っと、どっちも、優しそうだよ?」
大木(以下お)「どっちも、ってのなし!!」
あ「ね、どっち?どっち?」
ひ「えーっと・・・・ ゆ「ひよりー!!」
後ろから、ゆりが私を呼ぶ声がする。
振り向くと、ゆりが教室の入り口で、こっちに向かって手を振ってる。
ゆりっ!!超ナーイスタイミング!!!


ひ「あっ、ごめん、友達呼んでるからいくねぇ〜!!」


猛ダッシュでその場から逃亡。
ったくもう、本当に、「どっちの方が〜??」シリーズには困っちゃうし!!
なんて答えればいいか、わかんないの!!
このシリーズは、他にも、


「どっちの方がエロくみえる?」
「どっちの方がうそつきにみえる?」
「どっちを信じる?」


などなど。
もう、質問されすぎて、どんなのされたか覚えてないわ、ボケっ!!
ライバルだかなんだか知らないけど、他の人に迷惑かけまくりの質問しやがって!!
で、私最初はウブなもんで、綾瀬君のことが好きだから、綾瀬君がよくなるように答えたら。


お「はぁ〜!?最悪だし、中田さん!!」
あ「大木はその程度にしか思われてねーんだよ、バーカ!!ははっ、やっぱ中田さんはわかってくれてるなぁ〜、俺のこと。」


とかなんとか言って、綾瀬君にそう言われたのはうれしかったけど、大木には一週間無視されるわ、にらまれるわ・・・。
まじ、最悪だった。
大木は、クラスのボス的存在であるから、怒らせちゃうと、本当ヤバイ。
恐いったらありゃしない。
だから、次からは、「どっちも」とか、しょうがなく、綾瀬君が悪くなっちゃうような答え方になっちゃって・・・。
綾瀬君、こんな自己中な俺様主義になるの、大木と一緒にいるときだけだもん。
大木が休んだときとか、綾瀬君の周りに大木がいないときは、綾瀬君、めっちゃくちゃ優しいもん。
気が利くし、フレンドリーに話しかけてきてくれるし。
心なしか、大木に開放されて、自然体になってるような気がするし・・・。


とにかく、私は大木しょうが大ッ嫌いです。



でも、本当にキテます。はっきり言って、今の生活が辛い。二人に気を遣わなきゃいけないし、この恋が叶う気がしない。綾瀬君を好きでいるのが、辛い。何度も、あきらめようとした。実は今も、あきらめかけてるし・・・。でも、あきらめきれなくて、何度も戻ってきちゃってる。だって・・・・かっこいいんだも〜ん!!!!
サッカーしてるときはもちろん、白い歯をみせて大きな口で笑うところも、ときどきすっごい優しくしてくるところとかも、全部、全部、全部、大好きなの!!
それに、「どっちが〜??」質問シリーズのせいでちょっと気まずい感じになっちゃって、あきらめがちょっとついたあととかに、タンミング悪く優しくしてくるんだもん、そんなことされたら、また、好きな気持ちが戻って来ちゃうってか、今まで以上に、好きな気持ちが大きくなっちゃうんだよ。
そんな、ふらふら揺れ動いてる期間が、一ヶ月近く続いちゃってる。


ひ「何〜?ゆり。」


入り口に駆け寄って、ゆりに話しかける。


ゆ「ねぇ、ちょっと、今日放課後、マックいかない?」
ひ「え・・・別に予定ないからいいけど。」
ゆ「よっかた、すっごい大事な話あるから。」
ひ「う、うん、わかった、あとでね。」


なんなんだろう、話って。
なんか、嫌な予感がする・・・。






****放課後、マックにて****






ひ「何?話って。」


シェークを飲みながら、私は何事もなかったように聞く。
嫌な予感なんて、当たらないよね?

すると、しほとゆりは、意味深げに顔を見合わせた。


ゆ「あのさ、ひより、もう、本当に完全に綾瀬のことあきらめられた?」


ゆりの言葉に、どきっとした。
そりゃ、ゆりに意をつかれたから。
あきらめたかなって感じで、ゆりやしほには話しておいたけど・・・。
内心、ちょっとだけ、心のすみでは、気になったりする。

ひ「うん、もう、だいたいはふっきれたよ。あきらめるって、決心したし。」
し「本当に本当?」
ひ「・・・・うん、大丈夫だよ。」
ゆ「じゃぁ、言うけど・・・・綾瀬、もうすぐ好きな子に告るらしい。しかも、両想いってわかってる子。」
ひ「・・・え?」
し「ゆりの彼氏が言ってた情報だから・・・たぶん本当の話。でも、その好きな子がひよりって可能性もあるんだけど・・・。」
ゆ「・・・たくみから話聞いてる分では、たぶんひよりじゃない。」
ひ「・・・そっか〜。ま、私ほとんどふんぎりついてたし。これでやっと、完全にあきらめつくよ☆」


笑顔を作って、わざと明るく言う。そうしたのは、ここでぐだぐだしてると、きっと、綾瀬君のことが、あきらめきれないと思ったから。自分に嘘つくほど、私は勇気も度胸もないけれど。自己保身・・・だったのかな。なんとなく、もう、綾瀬君のことが好きだと・・・認めたく、なかった。






半月後。

あなたは、学年でもモテている、隣の隣のクラスの子に告白したらしくて。
私は、あなたとあの子が、手をつないで、幸せそうに歩いているところを見かけました。
とっても、とっても、幸せそうな笑顔をしていて。
私の、大好きだった、あの笑顔をしていました。

好きな人が、幸せになってくれればいい。
そんな大人でステキな考え、私にはまだまだ無理だけど。
あなたの、その笑顔が見れるならば。
私は、こんな片思いの終わり方もいいかなっ、って、思うよ。

何よりも。
あなたを好きだったことに、後悔はしていないから。
あなたを、好きになってよかった。
私は、あなたを好きになってから、学んだことが、いっぱいあるんだよ?
だから、あなたがいてくれたことに、あなたと出会えたことに、感謝するんだ。

女の子は。
フられても実っても、ヒロインなんです。




*あとがき*
ラブ友第一弾。ひよりちゃんのお話です。
題名通りこれはCoccoの友達の恋愛ストーリーです。
題材は実際にあった話ですが、うまくまとまるようにCoccoがいじってたりします。(おい)




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