love story of friends
「一年生のときから、ずっと好きでした!!よかったら、俺とつきあってくれませんか!?」
言った。
やっと言った!!
去年から、約一年秘めてきたこの想い。
言った!!
めっちゃハズイ!!
でもいいや、この際。
ふられても、本望だ。
俺は、男としてよくやった。
「・・・・うん。」
へ!?
Love story of friends
『君の想いが離れても』
ゆり(以下ゆ)「へ〜、あんたも思い切ったことするのね・・・。」
女友達の西尾ゆりが、頬杖をついてあきれかえったように言う。
そう、このたびワタクシ、松本友成は!!
人生初!!彼女できました〜!!
相手は、一年の時から好きだった、中田ひよりちゃん。
一年の一学期に、同じ班っていうか、隣の席になって。
ほとんど、一目惚れだったんだけど。
なんか、笑った顔とか、めっちゃかわいくて。
気が利くし、よく笑うし。
もう、マジ、ベタ惚れです。
で。
今、そのことを話すべく、西尾と二人でマックにいるんだけど。
これは日常茶飯事だし、西尾はひよりの親友であって、俺の親友でもあるから、、ひよりもこのことは気にしないでいるみたいなんだ。
友成(以下と)「あ〜・・・俺、夢見てるみたい。」
ゆ「夢じゃないって確かめてみる?」(そう言って指を鳴らす西尾・・・こわ!!)
と「・・・大丈夫です、目ぇ冷めました。」
ゆ「あ、そう?また夢見かけたらいつでも言ってね♪」
西尾は、サバサバしててつきあいやすい。
西尾も、去年俺と同じクラスで。(今は違うクラスだけど)
なんか成り行きで仲良くなって、今となってはなんでも話せる親友。
冷めたフリして相談はちゃんと聞いてくれるし、アドバイスもちゃんとしてくれる。
俺がだめなときはちゃんと叱ってくれるし。
いろんなこと、相談させてもらってて。
本当、頼れる存在であって、大切な存在。
西尾がいなかったら、今の俺は成立してないってぐらい。
でも、恋愛感情はなくて、お姉ちゃんみたいなものかな?
ときどき、すっげーかわいいとこ見せるけど(笑)
ゆ「ま、とにかくおつきあい成立おめでと。ったくもう、なんであんたに彼女ができたぐらいでおごんなきゃいけないのよ〜。」
と「ごっつぁんです!!でさ、電話とかって、毎日するもん?」
ゆ「毎日はウザイ。せいぜい三日に一度。それでも多いくらい。」
と「そうなんだ。あ〜、なんで俺、ケータイ持ってねぇんだよ・・・。家電で彼女と電話って、どうよ!?」
ゆ「別にいいんじゃない?私だってたくみと電話するときは、ケータイ料金ヤバイから家電からだよ?」
と「え、そうなの?でもたくみ君と西尾はメールできるじゃん?」
ゆ「私らめったにメールしないわよ、連絡は電話。たくみも私もメールめんどくさくってきらいだから。」
と「そうなんだ?じゃ、ケータイなくても全然成立すんの?」
ゆ「昔の人はケータイなしで恋愛してんのよ?」
と「あ、そっか。まぁそれに西尾とたくみ君は電話から始まったしな。告白も電話だろ?」
ゆ「・・・うん。」
と「あ、照れてんの?」
ゆ「照れてないっ!!」
ほら、こういうとこがかわいいんだよなぁ〜(笑)
ゆ「しっかしあんたも今となっては国宝級ね、放課後体育館裏に呼び出して、直接告白するなんて。」
と「え、だってそれが普通じゃないの?」
ゆ「・・・あんたのいいところはその果てしなく単純で無知なところよ・・・。」
と「え!?どういう意味?」
ゆ「まぁ、さっきのは流しちゃってかまわないから。一人で決めたの?告白方法は。」
と「うん、こればかりは。告白するかどうかは、西尾に相談してたけどね。西尾が『うじうじしてんな男らしくねぇっ!!!』って渇いれてくれなかったら、俺告白してなかったよ。」
ゆ「ほめてんの?それ。」
と「感謝してんの。」
ゆ「あ、そう。」
西尾が、ふふっ、と笑った。
そして、さっきの顔とはうってかわって。
神妙な顔をして、言う。
ゆ「とも、私はあんたの気持ち、よく知ってるから、言うまでもないと思うけど。」
と「ん?」
ゆ「・・・ひよりのこと、泣かしたら、容赦なくあんたをぶん殴る。」
と「大丈夫、殴られない自信まじある。」
ゆ「ま、がんばりすぎない程度にがんばってよ?」
* * *次の日の夜* * *
と「おしっ・・・。」
電話の子機を手にする。
電話するぞ〜、これから、愛しの愛しのひよりに。
あのマックのときにゆりに教えてもらった、ひよりのケータイ番号のメモを見て、間違いがないか、何度も何度も確認して、ボタンを押していく。
押し終わったあと、深呼吸をして、受話器を耳にあてる。
Tullllll・・・・。
ひより(以下ひ)「はい、もしもし?」
でたーーーー!!!!
って、でるのは当たり前か、電話だし(笑)
声うわずらないように気をつけなきゃ。
と「あ、ひ・・よりちゃん?」
いつも呼び捨てだけど、なんとなくちゃん付けしちゃった。あは。
ひ「あ、友成君?」
と「うんうん、そうそう。ごめん、今の時間電話大丈夫だった?ゆりから、ひよりの番号聞いちゃったんだけど・・・。」
ひ「全然大丈夫。家から電話してるの?」
と「うん。ゴメン、俺ケータイもってなくて。」
ひ「いいよ〜☆私もつい最近まで持ってなかったし♪」
と「・・・。」
か、か、か、か、かわいい〜〜〜っ!!!!
ヤバイ、かわいすぎる。
声もかわいい(そう聞こえる)し、優しいし、家電からでも全然気にしてないみたいだし、いきなり電話しても怒ってないし!!
一目惚れとは言え、俺の目は間違ってなかった。
ひ「・・・友成君?どうしたの?」
と「あ、いや、なんでもないよ?」
ひ「ははっ、友成君変だよなんかぁ〜。」
と「あはは・・・・・。(会話続けろって俺!)」
ひ「あ、友成君、明日試合でしょ?」
と「あ、うん!(知っててくれたんだ!?うれしっ!!)」
ひ「見に行けないけど、応援してるから、がんばってね☆」
と「うん!!がんばる!!俺超がんばる!!(いやマジシュート決めまくります!ひよりのために!!←バスケ部)」
やべっ、本当に本当に好きかも。
告白してよかった。
こんな幸せなことが世の中に存在したとは。
知らんかったぞ、俺は。うん。
あっ、そういや、ゆりが。
『デートぐらい誘いな。確かアイツ今度の日曜空いてるから。今上映中の映画、見たいって言ってた。』
って言ってた!!
そうだ、誘え、俺!
軽く、かる〜く。「遊び行かない?」みたいなノリで!
と「あ、あのさ、ひより。」
ひ「うん?」
と「今度の日曜さ、どっか遊び行かない?」
ひ「・・・うん、いいよ☆」
と「ど、どこか行きたい場所、ある?(よかった〜。)」
ひ「ん〜・・・・・。」
と「・・・・。(迷ってる・・・?映画じゃないのか!?)」
ひ「あ!」
と「んにゃ!?」
ひ「私、見たい映画あるんだ。それ見に行かない?」
と「う、うん!じゃ、それで!・・・・詳しい日程は、また電話するよ。」
ひ「うん、わかった〜。じゃ、おやすみ☆」
と「おやすみなさ〜い・・・。」
終話ボタンを押す。
やったぞ友成!!
デートの約束したっ!!やっほい!!
* * *一週間後、マックにて(ゆりside)* * *
ゆ「あんたバッカじゃないの!!??」
私は声を張り上げた。
マックに来ている周りの客が、一斉にこちらを見る。
しほ(以下し)「え・・・だってぇ〜、ひよりが心配だったんだもん☆」
ゆ「心配もくそもあるかっ!!おまえただひよりのデート見たかっただけだろ!?ちょっとは友成の気持ち考えろよ!」
ひ「まぁまぁまぁまぁ、落ち着いて、ゆり。」
友成とひよりの初デートが、昨日行われた。
でも。
その記念すべき初デートが・・・・なんと、ダブルデートになってしまっていた。
こいつ、春山しほのせいで。
それは、一週間前・・・。
ひ「しほっ!!どうしよう、友成君にデート誘われた!!」
し「おっ!?早速誘ってくるなんてすごいじゃぁん。・・・・あ、でも・・・。」
ひ「えっ!?何、心配そうな声出して!?」
し「・・・友成君だって一応男だよ?ひより、いきなりチューとかされちゃうかも・・・。」
ひ「えぇっ!?!?何それ?さすがにいきなりは困るっ!」
という会話が二人の電話で繰り広げられ。
ダブルデートならその心配がなくなる、ということになり。
ひょこひょこ、しほはひよりのデートについていってしまった。
ちなみにしほの相手は、しほの男友達。
そして、デートの結果はというと。
あたりまえのように、女子は女子でまとまり、男子は男子でまとまり。
しかも、しほ、ひより、しほの男友達は仲が良かったので。
友成が入り込めないような話題で三人で盛り上がったり。
女子は女子でアクセ見たり。
そんな友成にとっては最悪デートができあがってしまったのだ。
ゆ「・・・・ったくもう、しほはいらぬ心配しすぎ!(友成はいきなりチューなんてできるほど度胸ねぇよ。)」
ひ「でも、しほが来てくれたおかげで楽しかったよ?デート。」
し「ほらっ☆やっぱりしほのおかげじゃぁ〜ん。」
ゆ「・・・そんなデート、デートって言わないわよ・・・。」
あぁ〜・・・、だから友成、今日の学校であんなに沈んでたんだな・・・。
かわいそうだわ、ちょっと。
デート前に、私とたくみがどんなことしゃべればいいかとか、どんなもの見て盛り上げればいいかとか、いろいろ教えてあげて、結構はりきってたのに。
ゆ「まぁ、終わったことはしょうがないからいいけど、これからしほは余計な心配も口出しもしない、わかった?(ったくもう、私は保護者かよこいつらの。)」
し「はぁ〜い。」
ゆ「あ、それとひより。」
ひ「ん?」
ゆ「・・・・あんた、正直言って、友成のこと、男として好き?」
ひ「・・・それがね。」
し「え!?」
ゆ「・・・・。(やっぱり・・・。)」
ひ「電話とか、してきてくれるし、デートもした。でもね、なんか理想と違って・・・。」
し「ひよりも一年のときから友成君のことかっこいいって言ってたじゃん!!」
ひ「うん、そうだけど・・・。」
そう、先ほどしほが言ったとおり、ひよりも友成のことが、一年生の時から気になっていた。
外見はひよりの趣味にぴったんこであったし、友成は性格がおおらかで優しいかったから。
でも、叶うはずのない恋、とあきらめてしまった。
そんなときに、友成からの告白があって・・・。
友成に気持ちがないのに、浮かれて、OKした、というケースも考えられないわけではなかったんだ。
だから、一応、だけど、ひよりに気持ちを確かめておきたかった。
だけど・・・どうやら、案の定、らしい。
ひ「友成君、すごくかっこいいと思うし、優しい。でも、なんか、相性合わないっていうか、理想と、性格が違ったんだ。デート誘うときも、私は彼氏にリードしてもらいたい側なのね?」
ゆ「・・・・『ドコ行きたい?』タイプじゃなくて、『俺○○行ってみたいんだけど、一緒に行かない?』ってタイプって感じでしょ?」
ひ「そうそう!!なんか、私としてはどんどんひっぱってってほしくて・・・。優しいのはすごくいいところだっていうのは、わかってるんだけど・・・。」
ひよりはその言葉を言ってから、うつむいてしまった。
私はそのとき、察してしまった。
ひよりが、どれだけ、我慢するか、が、この二人のキーだ・・・。
でも、そんなつきあい、長く、続くわけがない。
二人とも、自然体でいれなければ、つき合っている意味なんか、ないんだ。
つまり、この二人が別れるのは、時間の問題。
ということを・・・。
* * *一ヶ月半後(友成side)* * *
ゆ「・・・もしもし?」
と「・・・西尾?」
俺は、母さんのケータイから、西尾のケータイに電話をかけていた。
なんだか、すごく西尾の声が聞きたくなった。
それと。
すごく、すごく、寂しかったからだ。
ゆ「友成?どうしたの?」
と「・・・西尾・・・俺・・・。」
ゆ「!!」
と「・・・ふ・・られ・・・ちゃったよ・・はは。」
俺が、力なくそう言った。
俺、ふられました。
ひよりに。
大好きだった、ひよりに。
つき合って二週間ぐらいしたかしないぐらいのときに。
母さんに、ケータイほしいって、頼んだんだ。
そしたら、母さんは、買ってくれはしなかったけど、母さんが仕事がない日や、夜は、母さんのケータイを俺が使ってもいいってことにしてくれて。
なんか始めは、そーいうの微妙だったけど、全くないよりはましかなって思って。
少ない時間だったけど、ひよりとメールして。
電話もして。
楽しかったな・・・。
今日は休日で。
俺はもちろん、母さんから借りたケータイを持っていって。
服がほしかったので、いい服を探して、一人で出かけているときに。
〜♪
ひよりからメールがくると、鳴る着信音。
俺は、こんな時間に何事かと、急いでケータイを見る。(いつもメールするのは夜で、このときは、夕方すぎだったんだ。)
メールを開いて、見てみると。
『ごめん、別れよう・・・。』
信じられなくて。
俺は、夢でもみてるのかなって思って。
何度も目をこすって。
何度もほっぺたつねって。
でも。
でも。
夢じゃなかったんだ。
悪夢でも、何者でも、なかったんだ。
俺に降りかかってきた、悪夢のような現実だったんだ。
気付くと、俺は、マックの駐車場に来ていた。
いつも、西尾と、たわいもない話もして、相談に乗ってもらっていた場所。
辺りは闇に包まれていて。
マックの店内から漏れる光だけ、輝いていて。
そして、気付いたら、俺の手はポケットからケータイを取り出して。
メモリから西尾の名を呼び出して。
西尾に電話していた。
ゆ「友成!?今どこ?」
と「・・・いつものマック。」
ゆ「ちょっとそこでじっとしてな!!すぐ行くから!!動いちゃダメだよ!?」
と「・・・うん。」
* * *
そしてすぐ、本当にすぐ、西尾は息を切らして俺のもとにやってきた。
自転車をわきに置いて、俺が腰掛けていた、花壇の地面と段になっている場所に、西尾も隣に座り込む。
ゆ「とも・・・?」
と「・・・さっき、ひよりからこのメールきててさ。」
ゆりの目を見ずに、そう言ってから、ひよりからの別れのメールが表示された俺のケータイを、ゆりに渡す。
ゆりは、そのメールを見て、黙りこんでしまった。
ゆ「・・・・。(やっぱり、時間の問題だったか・・・・。)」
と「・・・俺さ、好きだったんだ。」
ゆ「・・・うん。」
と「すごい、すごい好きだったんだ・・・。」
ゆ「・・・うん。」
と「やっぱ、俺が・・・い・・けなかっ・・・たの・・かな・・・っ。」
ゆ「・・・とも・・・。」
ゆりは、優しく、俺を抱き寄せて。
俺は不覚にも、ゆりの、暖かくて優しい腕の中で、泣き崩れてしまった。
ゆりの腕の中で。
男のくせにダサイ、って、俺が泣きながらつぶやいたら。
ゆりは、俺の背中を優しくさすって、
ゆ「泣いてもいいときに泣かない人の方が、ダサイ。」
そう、言って。
俺が泣きやむまで、ずっと、抱きしめてくれていた。
この恋が終わりを告げても。
俺は、君を愛したことは忘れない。
それは、俺が君を愛した証は、間違いなく、君に届いていると、信じているから。
君が俺を嫌っても。
俺は、決して君のことを恨まない。
それは、俺が君を愛したことで、何か得たものがあったから。
苦しかった。
悲しかった。
でも、それを越えて、俺は、君のものであったときの俺よりも、ずっといい人間になれた。
それも、どれも、全部、全部、君を愛せたおかげだと、信じてる。
君の想いが離れても。
*あとがき*
ラブ友第2弾。またひよりちゃんのお話です。
なんかひよりが悪者っぽくなっていますが全然そんなことありません。
むしろあいつ超悩んでたみたい(じゃそこ書けよ)
ゆりちゃんが超いい立場にいますねー・・・。
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