7,




あのあと、私たちは売店へついて、パラソルと、割と大きめのレジャーシートがセットになっているレジャーセットを借りた。
そして、売店が近い方が何かと便利でいいだろう、ということになり、売店に割と近い適当な場所にパラソルを立てて、日差しを浴びて暑くなった砂の上にシートを敷いた。

準備が整うと、リョウは早速シートの上に仰向けに、大の字になって、寝ころんで、


「俺らの城、完成。」
「あはは、城か、いいね。それ。」


そんなことを言っていた。
そして私も、シートの上に座り込む。
リョウが寝ころんでいる、すぐ横に。
荷物をわきに置いて、リョウの方を見た。
この位置関係からだと、私がリョウを見下ろす感じになる。


「リョウ、日焼け止め塗ってないでしょ?」
「うん。めんどくさかったから、持ってきてないし、塗ってこなかった。」
「焼けると痛くなるよ?皮むけるし。顔と肩くらいは、ぬっておけば?」


そう言って、自分のかばんから日焼け止めを取り出し、リョウに差し出す。
するとリョウは、むくっと上半身を起こして、ありがとー、と言って、それを素直に受け取った。
顔にぬったあと、腕にもぬった方がいい?と聞いてきたので、私は無言で頷いた。
次に腕や肩ぬり終わると、背中にぬりかかろうとした。
が、自分で自分の背中に、ぬれるわけもない。


「貸して。背中、ぬってあげる。」
「あ、いいの?」


私が気を利かせて言うと、リョウは自分の手に持っていた、私の日焼け止めを、私に手渡した。
くるっと九十度体を回転させ、私に背を向けると、お願いしまーす、と、無邪気に言った。
私は、片手でリョウの肩を支えながら、リョウの背中に日焼け止めを塗り始める。
こうやって見てみると、体のつくりとか、全然違う。
リョウの肩なんかはすごくがっちりしてて、肩幅は、私よりはるかに広い。
背中だって、すごく大きくて、広い。
日焼け止め、私の一・五倍は必要かも。
筋肉質な体。
肌の色も全然違って、リョウは軽く浅黒い肌をしていたけど、私は本当に真っ白。
その広い背中に、日焼け止めをぬっていく。リョウの背中と肩に触れている手が、かすかに震える。
じんわりと、リョウの体温が伝わってくる。

リョウの背中に日焼け止めをぬり終わると、リョウはありがとー、と言って、再び九十度体を回転させ、海の方に目線をやった。
その様子を見てから、私は日焼け止めをかばんにしまう。


「アイはもうぬってあんの?」
「うん。家からばっちりぬってきた。」
「なーんだ。残念。」
「なんで?」
「ぬってもらってるとき、次は俺がアイの背中にぬる番だー、とか思って楽しみにしてたのに。」
「下心ってやつですか。」
「そう。」
「こら。」
「男はみんなそんなもんです。」


二人で笑いあってから、リョウは立ち上がる。
すると、あの時と同じように、私に手を差し伸べる。
私はその手を借り、立ち上がる。


「よし!準備完了。」
「いこっ。」


私は立ち上がったときに握ったままにしていたリョウの手を引っ張って、海辺に走り出す。
裸足になった足の裏に、砂の熱さが伝わってくる。
リョウは、あちちち!とかなり熱がってたけど、海に入ったとたん、今度はつめたーっ!って騒ぎ出した。


「気持ちいいー。」


まだ膝までしかつかっていなかったけど、ひんやりと冷たくて気持ちよかった。
今日は真夏日で、気温がすごく高いみたいなので、きっと体ごとつかっても大丈夫だろうな。


「冷たいっ!」
「まだ言ってんの、そんなこと。」
「俺、冷たいのダメだなぁ、熱いのもダメだけど。」
「どっちもなんだ。」
「うん。ぬるいのが好き。」


すると、リョウは、私のそばを離れて、そろそろと沖の方に歩き出した。
だんだん、リョウの体が海につかっていく。
相変わらず、冷たーい、と叫びながら。
私から十メートル弱離れたところに行くと、リョウはもうお腹まで海につかっていた。


「アイ、こっちおいでよ。そんな深くない。」
「うん。てか、リョウにとっては深くないかもしれないけど、たぶん私にとっては深いよ、そこ。」
「あ、そうかも。でも、大丈夫、俺近くにいるから。」


・・・・・。
あの、そんなこと言われて、うれしくならない女なんていませんよ?

リョウと私の身長差は、二十センチ弱ある。
かといって、私が特別小さいわけではない、リョウの方が大きいのだ。
私の身長は一六〇センチあるが、リョウは、確か一七七センチとか言ってたな。
男子の中でも、大きい方。
だから、リョウはお腹までのところでも、私はきっと胸のすぐ下まであるだろう。

私はリョウのもとへ歩いていく。
だんだんとつかっていく体がそれに反応して、ひやっとする。
案の定、リョウのもとへ着くと、私は胸のすぐ下まで水につかってしまった。


「やっぱり、私にとっては深かったね。」
「ちっちゃいんだよ、アイが。」
「リョウが大きいんだよ!」


波が来ると、押し流されそうになる。
波によろめいた私を見て、リョウは私の肩をもって、支えてくれた。


「ちっちゃいと、いろいろ大変そう。」
「だからリョウが大きいんだってば!」


リョウの腕にしがみついて、私は言う。
リョウの腕、がっちりしてて太いなー、とか、心の中で思いながら。

改めて海の中を見てみる。
思ったよりもきれいだった。
水は透き通ってて、水の中が見えた。
私たちのいるところは、まだ海底が砂だったので、魚はいなかったけれど、貝とか、ヤドカリだとかがいそうだ。
もうちょっと深いところまで行けば、きっと魚もいるだろう。


そのあと二人で適当に泳いで、リョウが、足が着かないぐらい深いところに行きたいって言い出したので、一回「城」(命名リョウ)に戻って、カズが持ってきた大きな浮き輪をふくらますことになった。
どうしてカズが持ってきた浮き輪がここにあるのかというと、カズが浮き輪を大量に持ってきて、リョウは、ガスだけでどう考えてもそんなに必要ないと思い、ちょうど浮き輪を持ってこなかったので、一つ、一番大きいものを借りたのだそう。

最初は、口で空気を吹き入れようとしていたみたいだけど、さすがにそれは大変だ。
そこで、ちょうど私たちの「城」の五メートルほど離れたところに、彼らの「城」を作っていた家族連れに、空気入れを借りることになった。
彼らは、浮き輪をふくらまし終わった後で、ちょうど空気入れを使い終わったところだったからだ。
それに気がついたのはリョウで、空気入れを借りよう、と言い出したのは私。
さすがに図々しいかな、と思ったが、リョウも借りることに賛成してくれたので、私は早速、一人でその家族連れに空気入れを借りに行った。

愛想良く事情を話すと、そこの若い旦那さんは、快く空気入れを貸してくれた。
その光景を私たちの「城」から見ていたリョウは、よかったね、と笑い、離れた場所からだが、その旦那さんに、ありがとうございます、と言うように頭をぺこりと下げた。
その旦那さんも、リョウにぺこりと返し、礼儀正しいですね、二人とも、と私に笑いかけた。
そして、旦那さんはこう続けた。


「いいですね、こういうカップルなら。最近は、常識知らずなやつらが多いんですけどね。」
「いや、カップルなんかじゃないですよ。」
「照れなくても良いのよ。」


私が否定すると、近くにいた奥さんも、会話に入ってくる。


「僕らが若い頃も、よく海でデートしましたよ。あのころのデートの積み重ねが、今の僕らを作っている、と考えると、若い人たちに、若い今を大切にしてほしいって、よく思うようになりましたよ。子供ができてからは、特に。」


そう、旦那さんは穏やかに言って、砂で遊んでいる彼らの子供たちに優しげに目をやる。


「若いうちはなんでもできるけど、間違った『なんでもできる』はやっちゃいけないと思うわ。それを、見極めて、いいおつきあいをしてほしいわね。」


奥さんも、私に笑いかけた。


「・・・確かに、そうですね。」
「えぇ。でも、私たちが説教する必要もなさそうね。」
「?どうしてですか?」
「二人とも、とてもいい表情をしてるからさ。カップルはたくさんいるけど、君たちみたいに穏やかに、和やかにつきあっているカップルは、なかなか見ないよ。」
「・・・・そんなに、穏やかに見えますか?私たち。」
「ええ。とても、仲が良さそうで、相性も良さそうね。自然体に見えるし・・・。いい意味で。お二人とも幸せそうだもの。おつきあい、もう長いんじゃないの?」
「まぁ、ある意味では・・・・長いかもしれませんね。」
「じゃ、お二人には、長くつきあい続けて、幸せになってほしいな、これも何かの縁だから。」


そう言って、その若い夫婦は、顔を見合わせて笑った。
私は、深く一礼すると、空気入れを持って、私たちの「城」へ小走りに戻った。


「ただいま。」
「おかえりー。無事、借りられたんだね。」
「うん。」
「・・・・なに、ニヤけて。」
「・・・別に?ニヤけてなんかないよ?」
「ニヤけてたよ。意味深だな、なんか。そう言えば、何話してたの、あの人達と。」
「んー?・・・何話してたでしょうか?」
「えっ、教えてくれないの?」
「ふふっ、秘密。」
「うわー、アイがいじわるする。」


私は軽く笑って、空気入れをリョウに渡す。
この空気入れは、オーソドックスな、空気の送り口を、足などで踏んで、空気を入れるものだった。
リョウは立ち上がって、大きな浮き輪に空気を入れ始める。



浮き輪に空気を入れ終わると、私はあの家族連れに空気入れを返し、再度二人で海に入ろうとした。
日向に出る前に、リョウが、早く早く、と言っている中で、私がパラソルの下で日焼け止めを塗り直していると、かばんの中の私のケータイの着信音がなった。

誰かと思って、ディスプレイを見てみると、カナだった。
私は、なにかあったのかと、急いで電話に出る。


「もしもし、カナ?どうしたの?今どこ?」
「今、遊園地のトイレの中。アイは?」
「海浜公園。」
「あ、そうなんだ。てかさ、こっちは至って順調で、私が困ってるわけじゃないんだけど。」
「??どうしたの?」
「さっき、ナナの彼氏が、他の女と歩いてるとこ見ちゃって!」
「はぁ!?」
「ホント、ホント!見間違いかな、って思ったんだけど、タクがそのナナ彼のこと、友達として知っててさ。タクもしっかり見てたの。私もしっかり見たし、確かにナナの彼氏だったんだよ!」
「その女の子、友達とかじゃない?私たちみたいに、グループデートとか。」
「手、つないでた!」
「・・・・ナナ、今どこにいるか知ってる?」
「わからないけど、たぶん遊園地の中。そっちで、ナナたちの姿見てないんでしょ?」
「うん。私たち売店のそばにいるけど、見てない。もし海浜公園にいたら、たぶん見かけてると思う。」
「じゃ、遊園地の中にいるんだ!どうしよう、もし二人が鉢合わせしたりしたら・・・。」


電話の向こうで、焦っているカナ。
私も、こういうときどうしたらいいか、わからない。
なにしろ経験がないものだから。対処法など、思いつくわけもなく。


[どうした?]


隣で、リョウが、心配そうに、目と口パクで聞いてくる。
他人の私事を聞くことをしないようにしているリョウでも、聞いてきたのは、会話の内容的に、自分も関係ありそうなことだと感づいたのだろう。
私はリョウから、視線を外さず、そのまま電話の向こうのカナに話しかける。


「ねぇ、カナ、このことリョウに話しても大丈夫だよね?」
「え・・・別に、大丈夫なんじゃない?アイが、いいって思うなら。」


やはり、私は信用できるらしい。


「うん、わかった。教えてくれてありがとう。あとはこっちでなんとかするから、カナは気にせず楽しんで。」
「えっ、いいの?」
「大丈夫。私がなんとかする。」
「・・・ありがとう。また、なんかあったら電話するから。」
「うん。じゃぁね、がんばって。」


電話を切る。リョウは、隣に座って、私から話すのを待っていた。


「リョウ、ナナって子、いるじゃない?」
「黒い水着の?」
「そう。その子、彼氏いるんだけど、カナとタクのペアが、その彼氏の浮気現場、目撃しちゃったらしいの。手も、つないでたんだって。」
「・・・・うん。」
「ナナ、すごくその彼氏のこと好きで。ナナも、今日ははたから見れば、浮気しているようなものだけど、ナナは全くそのつもりがないの。今日、ペア行動を認めたのは、ナナ、昨日、その彼氏にひどいことされて。その気晴らし、って感じかな。いつもは、絶対彼氏以外の男の子と二人で出かけたりしない。その彼氏のことが、好きだから。大好きだから。・・・・この状態で、二人が鉢合わせしたら、本当に、ナナがヤバイ。このこと、いつまでも隠し通すつもりはない、でも、こんな形で傷つけたくない。大切な友達だから。」 「うん。」
「・・・どうすればいいかな?」
「ナナちゃんは、本当に本当に、その彼氏のことが好きなんだろ?」
「うん。」
「けど、鉢合わせを防ぐ方法はない。ナナちゃんたちを今すぐこっちに呼び寄せるとしても、彼氏の方の行動を制御できないから、来る途中に鉢合わせするかもしれないし、無事こっちに来れたとしても、そのあと鉢合わせする可能性もある。」
「・・・そうだね。」
「それ以前に、ナナちゃんたちをこっちに呼び寄せる理由が、うまく思いつかない。もう、ナナちゃんは、ペア行動の意味を完全理解してると思う。そうだろ?」
「うん、飲み込み早いから。」
「だったら、尚更だ。せっかくのペア行動なのに、なぜ合流するんだ、ってことになる。全員で集合、って言ったら、うまくいくかもしれないけど、全員に理由を言うわけにはいかない。ナナちゃんだって、プライドあるだろうし。運が良ければ、鉢合わせはさけられる。でも、鉢合わせする確率の方が高い。ここの遊園地、そこまで広いとは言えないしね。」
「じゃ、どうすれば・・・。」
「大丈夫。鉢合わせしたときのために、ただ一人、ナナちゃんを支えられるヤツがいる。」
「・・・え。まさか。」


そして、リョウは自分のかばんから、自分のケータイを取り出す。
私にニカッと笑いかけると、誰かに電話をかけ始める。


「あ、もしもし?カズ?」


やっぱり。・・・しかし。

カズに、頼りがいのある印象を持っていないのは、私だけじゃないだろう。
タクやケンは、頼りがいのある、男らしい男子、という感じなのだが、カズだけは、そんな印象がない。
いつもおもしろいことばかり言っていて、かわいさばかりが目立つからだろう。
なんていうか、母性本能というものをくすぐる感じ。
見た目はしっかりしてて、ちゃんと男らしいのだが。
そのギャップが、世の中の女子にはウケて、モテているのだと思うけど。

リョウは、まず、カズの近くにナナがいるため、あまり会話の内容がわからぬよう返答をするように言い、ナナにはこの電話は、リョウからではなく、地元の友達からということにするように言った。
それからすべての事情を話した。


「・・・・そういうわけなんだよ。だから、今、ナナちゃんのこと頼めるのは、カズ、おまえしかいない。」


リョウが受話器に向かって話し続ける。
カズに向かって話しているからか、なんだかしゃべり方が、私のときよりも堅かった。


「もし、鉢合わせした場合は、先にカズが気付いて、ナナちゃんつれて、自然に逃げるのが一番いいんだけど。でも、カズ、ナナちゃんの彼氏知らないだろ?だから、ナナちゃんの行動を見極めて、なんとか、お前なりにフォローしろ。ナナちゃんつれて逃げるとか、明るく取り持つとか。それでも、彼氏側の方からけんか売ってきたとか、話しかけてきた場合とか、完全に鉢合わせしてしまった場合は、カズ、お前がナナちゃんの彼氏役しろ。」
「はぁ!?」


リョウの言葉を聞いて、思わず声を張り上げる私。
電話の向こうからも、カズの驚く声が聞こえた。


「手ぇつないでひっぱってくとか、『俺のなんで』とか言っとけばいいんだよ。大丈夫、お前ならできる。ナナちゃんも、飲み込み早いらしいから、カズの様子みて、合わせてくれる。そのあと、なぐさめるのと、理由言い訳するのが大変そうだけど。もし鉢合わせしちゃって、そのあとカズ一人じゃどうしようもなかったら、俺のケータイに電話して。・・・うん、うん。わかった。じゃあな。」


電話を切るリョウ。そして、彼を心配そうに見つめる私を見て、にっこりと笑った。


「大丈夫だよ、アイ。」
「だ、大丈夫?本当に。」
「うん。カズ、頼りなさそうに見えて、実はしっかりしてるから。なんたって、四人兄妹の長男だしね。」
「え、そうなの?」
「うん。部活でも、フォワードだし。」
「・・・関係あるの?」
「・・・たぶん。でも、とにかく大丈夫。やるだけのことは、やったから。あとは、運に頼るしかないよ。」
「そうだね。」
「実言うと、俺は鉢合わせした方がいいと思ってたりしてるし。」
「えっ、なんで?」
「もし、鉢合わせしなかったとしても、誰かが、このことをナナちゃんに伝えなきゃいけない。その誰かが、きっとアイになると思ったから。」
「・・・・。」
「俺は、アイにいやな思いしてもらいたくないし。ナナちゃんも、こんなことを、友達のアイに言われるの、辛いと思うよ。鉢合わせした場合と同じくらいか、それ以上に。」
「うん。」
「でも、どっちにしろ、結果は一緒だよ、きっと。」


リョウは、そう言って、悲しそうな顔をした。

ナナは、きっと、今の彼氏と別れるだろう。
そう思ったからだ。私もそう思う。
浮気なんかされるなんて、ナナのプライドが許さない。
もし、相手が泣いて謝っても、ナナは、許さないだろう。彼のことが、大好きでも。


「おっし!行こう、アイ。もうやるだけのことはやったんだしさ、せっかく遊びに来てるんだから、思いっきり遊ぼうよ。」
「・・・・そうだね!せっかく、浮き輪カズから奪ってきたんだし?」
「人聞き悪いな!奪ったんじゃない、借りたの!」


私たちは、海に向かって、走り出す。
リョウは、大きな浮き輪を片手で持って、もう一つの手には、私の手が握られている。






「きゃ、もう、私足着いてない!」


浮き輪の穴に入っているのは、私。
リョウは、浮き輪に両手を乗せて、なおも沖に進み続ける。


「俺、まだまだ着くよ。」
「浮き輪なかったら、私溺れてるよ。」
「ううん、溺れてないよ。」
「どうして?」
「俺がいるから。」


私が、ふふ、と笑うと、リョウは私の目をみて、何か言った。
聞き取れないくらいに、小さな声で。
その声が、なんと言ったのか、わからなかった。
けど、なんだかリョウは少し赤くなって、照れていた。






あなたがいれば。

あなたがそばにいれば。

私は、どんな深い海にだって。

溺れない。


だって、私が溺れるのは。




あなただけ。








14 years old NO.8 へ続く







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